ラクトフェリンは摂りすぎても大丈夫な成分だけど、一日の摂取量は?
サプリメントを摂る際に確認をしておきたいのは、一日の摂取量です。
成分によっては上限があり、上回ってしまうと取り過ぎによる健康被害をもたらす可能性があるため、上限は守らなければなりません。
例えばミネラルには摂り過ぎるとうまく排出できないため、上限が必ず定められています。
ラクトフェリンの場合は特別上限が設定されていませんし、大量に摂ったからとこれといった問題はなく、副作用も起こらないと言われています。
ならば不足をしないように、また早く効果を出すように大量に毎日摂り続けていれば、いち早く効力を実感出来るのではないかと考えてしまいます。
大量に摂り続けていれば、本当に効果は早く現れるのでしょうか。
副作用は出ないと言われていますが、本当にこのような飲み方をした場合でも無害なのでしょうか。
単純に大量に摂取すれば良いというわけではない
大量に摂っていれば効果が早く出て、何倍にも膨れ上がると考えるのは実は大きな間違いです。
使用量を大幅に超過して飲んだからとその全てが体内に吸収されるわけではありませんし、人間の体は必要以上に栄養を摂ると不要分は体外に排出されるように出来ているため、多く飲めば良いわけではないのです。
薬ではないので即効性はないため、決められた量を長期的に服用することが大事です。
推奨されている1日摂取量は100mg~300mgですので、これを上回る量を摂る必要は基本的にありません。
ラクトフェリンの効果が持続する時間は24時間以内と言われていますから、大量に飲むよりも、1日1回~2回、毎日同じ時間帯に継続して飲み続ける方が効果が期待できます。
毎回24時間以内に飲むことで、効果が持続し続けますから、忘れずに飲みましょう。
「いつ」飲むかというタイミングの指定はありませんが、胃酸が活発でない空腹時に飲むと良いようです。
また、水やぬるま湯以外の飲み物で飲んでも問題ありません。
腸耐性または耐酸性タイプのサプリメントを選ぶことで、腸までしっかりと届きます。
これらの選び方については、下記記事を参考にしてみてください。
ただし、疾患によっては1日の最大摂取量が違います。
推奨されている量は大幅に超過しますから、疾患の改善で300mg以上のラクトフェリンを摂りたい場合は、医師と相談した上で摂るようにしましょう。
600~300mg300~100mg
1200~900mg | 900~600mg |
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ガンの二次予防、ガン性疼痛、C型肝炎、炎症性腸疾患、糖尿病網膜症、加齢性黄斑変性症、神経因性疼痛、虚血性心疾患など | 関節リウマチ、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患、子宮内膜炎、膣炎、歯周病などの感染症、テンカン、鬱、引きこもりなどの精神疾患 |
花粉症、結膜炎、鼻炎、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、蕁麻疹などのアレルギー性疾患、胆嚢炎、尿路感染症、水虫、副鼻腔炎、口内炎、痔疾などの日和見感染症 | 軽度の鬱、コンタクト・レンズによる角膜炎、眼精疲労、過敏性腸疾患、便秘、生理痛、睡眠障害など |
注意したいのは「パッケージにかかれてある摂取量より多くラクトフェリンを摂りたい」という場合です。
ラクトフェリンの摂取量に上限はありませんが、サプリメントに使われている添加物や一緒に配合されている成分があります。
添加物はサプリメントの保存や形成に必要なため、一概に悪いとは言い切れません。
しかし、メーカー側は「1日にこれぐらいなら体に問題はない」と、規定量を飲む前提でサプリメントを開発しています。
規定量以上のサプリメントを飲むのは、メーカーが想定していた以上の添加物を摂ってしまう心配があります。
また、配合されている成分も、必要以上に摂ると身体によくない影響がおこるものではないか、という点をしっかりチェックしましょう。
例えば、ラクトフェリンと一緒に良く配合されている乳酸菌などは、たくさん摂っても問題はありません。
女性向けのラクトフェリンの場合、植物性の女性ホルモンや葉酸などが配合されていることもあります。これらは過剰摂取がNGとなる成分です。
薬と同じ使い方はしないこと
ラクトフェリンは、免疫力の向上やがんの抑制効果など病気に関係する効果があります。
薬ではない上に大量に飲んでも副作用が出ないのなら、薬と同様に使っても問題ないのではないかと思う人もいるかもしれません。
しかし、あくまで薬ではなく食品ですので即効性はありませんし、自分では効き目があるだけの量を吸収出来ているかの判断がつきません。
特にがんは命に関わる病気ですので、自己判断で摂ってしまうと取り返しの付かない事態になる可能性があり、非常に危険です。
治療の一つとして医師から勧められたのであれば良いのですが、そうではなく自己判断で必要な治療を受けずに薬と同じ使い方をするというのは絶対に避けましょう。
ただし、治療を継続して摂るのは特に問題はありません。
食品ですから、相性の悪い薬が特にない面でも安心です。
ラクトフェリンを子供に与えるのは危険?
ラクトフェリンの健康効果を狙って飲み始める人の中には、子供に与えても良いのかどうか迷うこともあるでしょう。
下痢や腹痛に見舞われたという話を聞いて、子供には副作用があるのではないかと考えてしまうこともあるようですが、これも間違いと言えます。
そもそもラクトフェリンは母乳にも含まれているものですので、赤ん坊の頃から摂取しており危険なものではありません。
それでも下痢を起こしてしまう方がいるのは、成分そのものに問題があるというよりも、乳糖不耐症など別の要因が絡んでいる可能性が非常に高いのです。
乳糖不耐症とは、体の中で乳糖を分解する酵素が少ない場合に起こるもので、牛乳やヨーグルトなどの乳製品を飲むとお腹がゴロゴロする・・という方は、乳糖不耐症の心配があります。ラクトフェリンも乳製品由来ですから、乳糖不耐症や牛乳アレルギーの場合は、医師と相談したうえで飲むようにしましょう。
また、ラクトフェリンをヨーグルトや飲料などの乳製品からではなく、サプリメントから摂っているのに下痢や腹痛を起こしている場合は、そのサプリメントそのものに含まれる添加物に反応をしている可能性があります。
サプリメントは1つの成分だけではなく、添加物が含まれているのが一般的ですので、主成分だけではなく他の成分も同時に見ておく必要があるのです。
また、ラクトフェリンには整腸作用がありますがから、その好転作用という場合もあります。
腸内で乳酸菌とビフィズス菌が増えると、腸内のバランスが大きく変化します。その変化の際、一時的に大腸の水分吸収が減少し、お腹がゆるくなってしまうのです。
1~2週間ほど続けてみると正常な排便戻るそうですから、まずは続けてみて、それでも治らなかった方は使用を中止しましょう。
摂りすぎなど、普通ではない飲み方をする場合は医師に相談を
いかがでしたか?
ラクトフェリンに関する摂取に関して、様々な誤解や間違いがあったという方もいるかもしれませんね。
子供に摂らせても大丈夫なものですし、特に赤ちゃんには免疫力向上などの効果があるため、積極的に摂らせたいところです。
どのような目的で摂るかということによって必要量も変化しますが、サプリメントなどに記載されている目安量以上に飲みたい場合は医師に一度相談してみましょう。
摂り過ぎるということは、同時にサプリメントの添加物やその他の有効成分も大量に摂ることになりますから、その成分によっては体調不良の原因にもなりかねません。
また、いくら様々な作用が期待できるとはいえ、薬ではないため、治療が必要な場面ではしっかり病院を受診して医師の指示に従うようにしましょう。
医師の指示を仰ぐことで安全に、摂る上での誤解もうまく解消することが出来るでしょう。
一般的でない飲み方をする場合には自己判断はせず、安全第一で間違いのないように摂取するようにしましょう。