気持ちが落ち込む、仕事や人間関係でストレスを感じる。そのせいか身体の調子もすっきりしない・・・。
そんなあなたに教えたいのが、ラクトフェリンです。

ラクトフェリンは、腸内環境の改善や免疫力アップといった身体の健康効果があることは有名でしたが、それだけでなく精神面にも効果があるということが分かったのです。

この記事ではラクトフェリンがどのようにストレスに作用するのか、そしてストレスを解消することによって、どのような効果が得られるのかについて説明しています。

ラクトフェリンのことを理解し、心も体も健康な毎日を送れますように。

ラクトフェリンのストレスにまつわる効果


ラクトフェリンはストレスに効果があると言われていますが、具体的にどのような効果があるのでしょうか。
項目別に紹介しましょう。

(1)ストレス耐性を高め、自律神経の乱れを防ぐ

日頃からストレスに悩んでいる方は、「ストレスが溜まると自律神経の働きに乱れが生じる」ということをご存知の方も多いでしょう。
自律神経が乱れると、体の不調を感じたり、自律神経失調症や神経性胃炎、過敏性腸症候群、メニエール症、過呼吸症候群といった様々な病気を引き起こす原因になります。

ラクトフェリンには、中枢神経にはたらきかけ、ストレス耐性そのものを高める作用があります。
ストレス耐性を高めることで、ストレスが原因での自律神経の乱れを防ぐことができるのです。

(2)精神面が安定する

ラクトフェリンには、脳で合成する鎮痛物質、内因性オピオイドの作用を強化する効果があります。
この内因性オピオイドは、痛みやストレスをうけたときに、それらを和らげてくれるために脳が放出する脳内ホルモンです。

このことは、鳥取大学で行われた実験でも立証されています。
通常、生後1週間以上のラットを母親から引き離すと、不安を感じて母親を探し回ったり、超音波の鳴き声を発します。
しかし、ラクトフェリンを摂取したラットは、母親を探し回る行動が減ったり、鳴き声も半分以下に減少したという結果がでました。

このように、ラクトフェリンは不安やストレスを和らげ、精神面を安定させてくれるのです。
母乳にラクトフェリンが含まれているのは、生まれて間もない赤ちゃんのストレスを緩和するためなんでしょうね。

(3)睡眠の質の向上

ラクトフェリンにはリラックス効果があり、副交感神経を活性化する効果があります。このことで、筋肉がゆるみ、心拍がゆっくりと安定した状態となります。いわゆる眠る前の状態になるのです。

眠りに関する悩みがあるという人は、ラクトフェリンを眠る前に飲むと良いでしょう。

ストレスが溜まるから眠れなくなることもありますし、十分な内容の睡眠が取れないことでストレスがさらに溜まるという悪循環もあります。いずれにしても、精神面を安定させるラクトフェリンは、睡眠の質を高めてくれるのにもってこいの物質です。

ヒト試験の結果

ラクトフェリンはヒト試験の結果でもしっかりと効果が立証されている成分です。

(1)緊張時に現れる脳波(β波)が抑制

2009年日本栄養・食糧学会大会において、雪印乳業が鉄とラクトフェリンを結合した機能性素材によるストレス軽減効果を発表しています。

被験者は男性17名、女性7名の計24名の被験者を、AとBのふたつのグループに分けて行われました。

  • Aグループは鉄・ラクトフェリン→プラセボ水溶液を摂取
  • Bグループはプラセボ水溶液→鉄・ラクトフェリンを摂取

※プラセボ水溶液:心理的作用の効果を除くために、有効成分を含まない薬

試験内容は安静状態で1回目の評価、食事をしてから15分後に暗算作業を30分間行ってもらい、2回目の評価をするというものです。
結果は、緊張時に現れる脳波(β波)の上昇が有意に抑制されました。

(2)緊張時に唾液中に分泌されるタンパク質(クロモグラニンA)の分泌が抑制

私たちは精神的ストレスがかかると唾液中にクロモグラニンAというタンパク質が分泌されます。

2009年に雪印乳業が発表した実験によると、ラクトフェリンによるストレスへの効果により、クロモグラニンAの分泌が抑制される傾向があるという結果があったそうです。
ラクトフェリンを摂取した後、単純な暗算の繰り返し作業を行い被験者に負荷をかけたところ、β波の上昇抑制、イライラややる気の低下の抑制、唾液中のクロモグラニンAの抑制が確認できました。

上記のようなヒト試験の結果にもあるように、ラクトフェリンが精神的ストレスによりよい影響を与えていることは明らかです。

ストレス解消することによって得られる効果


ラクトフェリンでストレスを解消するとどのような効果を得られるのか見て行きましょう。

(1)活性酸素の発生を抑制

ストレスが溜まると、ヒトの体は活性酸素を発生させます。活性酸素はあらゆる病気(重病を含む)や、美容面の問題(顔のシミやしわなど)の原因となるため、それらの予防として効果的です。

(2)生理痛の緩和

ストレスで生理不順に・・・という話はよく聞きますが、実は生理痛にも関係しています。
ストレスが溜まることによって、ホルモンや自律神経のバランスが崩れ、その結果生理痛に影響するのです。
ラクトフェリンはそれらの痛みの原因に効果を発揮するため、生理痛の緩和や生理不順の改善をすることができるでしょう。
また、上記に記述した内因性オピオイドは鎮痛作用もあるため、生理の痛みそのものへも効果が期待できます。

(3)腸内環境の改善

腸内環境と精神面と深い関わりがあります。
ストレスは便秘や下痢を引き起こしたり、ひどい場合には過敏性腸症候群になってしまいます。
ラクトフェリンは精神はもちろん腸内そのものにもアプローチしてくれるため、下痢や便秘の改善に効果的です。

(4)うつ状態の改善

ストレスが溜まっている状態が長期的に続くと、うつ病となる心配があります。うつ病は何も気持ちが下がるとかやる気が出ないというような問題だけではありません。

体調面での変化である、夜眠れない、食欲不振、物事をスムーズにこなせなくなる等あらゆる問題が生じて来ます。
うつ病を放置すると、日常生活に影響を与え、最悪の場合自殺につながることもあります。ストレスを解消することは、うつ病の改善や予防に大いに影響します。

まとめ

近年注目されているラクトフェリン。これまで伝えられてきた腸内環境改善や内臓脂肪の低減というような効果だけでなく、ストレス解消効果も期待できることが分かりました。
日常でストレスを感じる場面は多々あるでしょう。ストレスによる体調不良を起こしてからではなく、予防として、ラクトフェリンを活用されてみてはいかがでしょう。

ストレス対策をすることで、活性酸素の発生の予防や生理痛 お緩和、腸内環境の改善、うつの予防にもつながります。