ラクトフェリンとノロウィルスに対する感染抑制作用について
ラクトフェリンとは哺乳動物の乳に含まれている糖たんぱく質です。この成分には、生物が生きていくための様々な効能を持っており、免疫調整力や抗菌、抗ウィルス効果、鉄の吸収率を高めてくれる効果、炎症を沈めてくれる効果、体内の脂質の代謝を高めてくれる効果などがあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは病原菌に対する免疫力や抵抗力を持ち合わせていませんが、母乳に含まれているこのラクトフェリンのおかげで、病原菌から自分の生命を守ることが出来ます。
中でも最近注目されているのが、ノロウィルスに対して高い感染抑制作用があるということです。
ノロウイルスは、菌に感染すると下痢や嘔吐などの症状があります。特に病気に対する抵抗力の低い子供や高齢者が感染しやすいので注意が必要です。保育園や幼稚園、小学校や老人施設などの人が多く集まる場所で感染し、家庭内でもさらに二次感染しやすいため、一般家庭でも用心しなければならない病気の一つなのです。
ノロウィルスは感染症の胃腸炎です
ノロウイルスは感染者を通じて一気に集団感染してしまう病気です。毎年11月~12月にかけて急増し、春ごろまで流行は続きます。
感染性胃腸炎にあたるため、激しい腹痛や下痢、嘔吐を一日に何度も繰り返します。感染するとかなりの体力を消耗することになるでしょう。免疫力の低い子供やお年寄りの場合だと、症状がさらに重くなり、ひどい場合は一日20回以上の下痢がある場合もあります。
感染経路は感染者の糞便や吐瀉物です。感染者の汚物を片付ける際や、汚物が乾燥してウイルスが空気中に広がる際に感染します。他にも、電車のつり革、便座などの公共物から感染する場合もあります。
感染者が調理作業者だった場合、調理された食品や食器などを媒介にして感染してしまうケースもあります。厚生労働省の調査によれば感染場所は飲食店がおよそ7割、旅館が1割、弁当の仕出屋で0.8割です。
また回復した後も一か月間は糞便の中にウィルスを排出させていますので、誰もがウィルスに感染する可能性があるといってよいでしょう。そのため、公共機関にあるトイレを利用した際は特に手洗いを念入りにする必要があるといえます。
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有効なワクチンを作ることが出来ない理由とは?
このウィルスは現在のところ効果のあるワクチンはありません。開発が難しいワクチンである理由には、この病原菌は人の身体の中でしか育つことが出来ないという特徴があるからです。
そのため、ウィルスに対する効果的な薬もありませんので、感染後や胃腸薬で症状を抑えるか、嘔吐の症状に対しては吐き気止めで吐き気を抑えるしか方法がありません。人は、一度かかったウィルスに対しては、そのウィルスに対する免疫力が体内で生まれるため、再び同じ病気にかかる可能性は低くなります。もしかかったとしても、症状は軽く済みます。
しかしノロウィルスに関しては、この免疫力は全く関係ありません。一度ひどいウィルスに感染したとしても、何度も感染してしまうのです。感染を予防するには、手洗いを念入りにすることしかありません。手洗いは30秒以上石けんをつけて洗わなければ、ウィルスを洗い流すことは出来ませんので、丁寧にしっかりと洗いましょう。
ラクトフェリンはノロウィルス感染リスクを下げ、症状を和らげる
ある研究によればラクトフェリンを毎日摂取すると、ノロウィルスに感染しにくくなるというデーターがあります。
ノロウイルスが流行する冬季に、幼稚園・保育園の職員へプラセボ(偽薬)またはラクトフェリン200mgまたは600mgを含むサプリメントを12週間摂取させるというものです。感染性胃腸炎の発症率はプラセボを摂っていた職員よりも、ラクトフェリンを摂取していた人の方が低いという結果がでています。
ラクトフェリンは、腸内の免疫力を高めてくれる働きや感染症胃腸炎の予防、症状の緩和に効果的です。ラクトフェリンはノロウイルスがとりつく(感染する)消化管細胞へ結合し、ウイルスが細胞内に入ってくるのを抑えてくれるのです。
もし細胞内に侵入されてしまったとしても、ラクトフェリンが免疫物質を作り出すことで、ノロウイルスが増えるのを抑えてくれます。このことにより、嘔吐や下痢などの感染性胃腸戦の症状を軽くすることも出来るのです。
ウィルスに感染すると、体内に侵入したウィルスは腸の器官に入り込み、腸機能の働きを低下させるため下痢が何度も続いてしまいますが、ラクトフェリンはこのような感染後の摂取でも効果を発揮することが分かっています。
もちろん、感染する前からラクトフェリンを摂り、感染症の予防を徹底するのがおすすめです。
ラクトフェリンはノロウイルスに効果がない?毎日摂り続けることがポイント!
ラクトフェリンを摂っているのにノロウイルスにかかった、予防には効果がなかった!という口コミがあります。もちろん、ワクチンではないですから、体調や生活習慣によってラクトフェリンを摂っていてもノロウイルスに感染してしまうことはあるでしょう。
しかし、ラクトフェリンのノロウイルス予防への効果に関しては実験でも証明されているため、信頼して飲み続けることがおすすめです。
ポイントは、毎日摂り続けることです。
ある調査によると、ラクトフェリン100mgをほぼ毎日、もしくは州4~5回摂取しているひとは、週1回程度しか摂取していない人に暮部て、ノロウイルスにかかった人の割合が低いという結果がでています。
ラクトフェリンでノロや他の病気を予防しましょう~まとめ~
ラクトフェリンは哺乳類の乳に含まれている成分で、免疫機能を調整する力や抗菌、抗ウィルス効果などがあります。ラクトフェリンを服用し続けるとノロウィルスに感染しにくくなります。
週に何度か摂取するよりも、毎日規定量を摂取し続けることによって、より感染リスクを下げることが出来ますので、毎日サプリメントなどで摂取し続けるとよいでしょう。
このウィルスは有効なワクチンもなく、感染すると激しい腹痛や下痢、嘔吐を一日に何度も繰り返します。感染後は、一か月間の間、便の中に菌を排出していくため、公共機関のトイレを使用した時は、特に念入りに手洗いをしてウィルスの感染を予防しましょう。
子供やお年寄りはウィルスに対する抵抗力や免疫力が低いため、ウィルスに感染すると症状が重く出る場合もありますので、要注意です。保育園や幼稚園、老人施設などの集団感染には気をつけましょう。
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